よくある質問

慢性腎臓病(CKD)とはなんですか?

腎臓は毛細血管の集まりです。血液を「ろ過」して尿を作るフィルターの役目をしています。生活習慣病によって血液中に過剰な糖分や脂肪分が増えたり、血圧が上がると、腎臓の血管をいため、働きを低下させてしまいます。またCKDは心筋梗塞や脳卒中などの病気の危険性が高くなり、腎臓の機能が低下するほど、その危険性も高まります。特定健診で自分の腎臓の働きを知ることができます。CKDの早期発見のために、年に1回は必ず健診を受けて自分の体の状況を確認していきましょう。

【特定健診で腎機能の状態がわかる健診項目】

  • 尿たんぱく:尿中のたんぱく質の量を調べる検査です 健康な人でも1日に微量なたんぱく質が尿の中に流れ出ていますが、腎臓や尿路に異常がおこると、多量に尿にもれ出るようになります。
  • 血清クレアチニン:たんぱく質が筋肉で分解されてできる老廃物です。腎臓機能が低下すると体内に蓄積し、値が上昇します。
  • eGFR(推算糸球体ろ過量):腎臓が老廃物を排泄する能力を示す数値。血清クレアチニンの値を元に年齢、性別を加味した計算式で推算したもの。
健診で尿潜血・尿蛋白がでていると指摘されました。

健康体の方でもその日の体調変化で出現することもあります。当院で尿検査を 再検査した後に必要あればさらなる精密検査を進めていきます。

健診でクレアチニン(Cr)が高い、慢性腎臓病、eGFRの低下を指摘されました。

一般的な検診の血液検査ではクレアチニンを測定します。しかし、筋肉の老廃物であるクレアチニンは、筋肉の量に影響を受けるため、正しく腎機能の働きを示すことができない場合があります。近年より簡単に腎臓の働きを確認できるように、クレアチニン値と年齢、性別という三つの要素から求めるeGFR(イージーエフアール)という検査が行われるようになりました。慢性腎臓病(CKD)は、GFR値によって重症度が分かれます。病期に対応した精密検査や治療を行ないます。GFRの数値は、性別、年齢、血清クレアチニン値からわかります。

慢性腎臓病(CKD)の治療を教えて下さい。

治療の基本は、「生活習慣・食事指導」と「薬物療法」で、腎不全の進行・透析治療に移行するのを遅らせることと、合併しやすい「心血管病」を予防することです。

メタボリックシンドローム(生活習慣病)と慢性腎臓病(CKD)は関係がありますか?

メタボリックシンドロームは慢性腎臓病(CKD)の危険因子です。メタボリックシンドロームの症状である「高血圧」、「高血糖」、「脂質異常」は腎臓の働きを低下させる要因です。つまり、メタボリックシンドロームの人は慢性腎臓病(CKD)にもなりやすいといわれています。

他院にかかっていますが受診はできますか?

大丈夫です。CKDの重症化予防のためには、1人の患者さんに対して、必要に応じてかかりつけ医(病診連携医)と腎臓専門医とが併診(診療連携)を行うことが効果的です。この併診を行う、大分市慢性腎臓病病診連携システムが平成25年4月からスタートしています。

血液維持透析は可能でしょうか?

月・水・金は2クール(午前・午後)火・木・土は1クール(午前のみ)を施行しております。旅行や臨時透析には対応しておりません。当院での血液透析加療を希望する方はベッドの空き状況にもよりますので直接お電話いただければ幸いです。